7.住宅購入予算の算定方法(その2)

3.算定ステップ概略

Step1:60歳(定年)までの全収入を算定
Step2:70歳ぐらいまでの全支出を列挙+算定
 ※ポイントは、教・養育費、車購入維持費は月割にすると、
  住宅ローンに匹敵する金額となる点
Step3:全収入−全支出の差額が住宅購入に当てられる最大金額。
Step4:将来考えられる収益ダウンと不足の支出を列挙。
Step5:上記4に対する金銭的カバーの有無検討(共働き、保険など)
Step6:総合的に、安全を見込んだ最大額を算定
Step7:上記金額から他に活用したい予算を引き算し、最終的な住宅予算を算定

4.さてさて・・詳細の算定は

  • <まずは学習>
    住宅ローンや住宅購入資金計画について書かれた書籍を買うことを薦めます。一般的には、ここで書い たような生涯の収入と支出を算定するようなやり方はあまり書かれていないように思いますが、住宅ローンその ものの仕組みやファイナンシャルプランナーの監修の書籍であれば生涯にかかる費用項目の他に、住宅ローンの 付帯条件に伴い生命保険の見直しが可能な場合があるなど、役立つことも書かれているものです。
  • <生涯の収支表作成>
    一通り知識を得た上で、70歳くらいまでの年表を作成して見ましょう。これの表に A.支出項目、B.大体の時期、 C.金額を思いつくまま記入します。毎年発生する支出項目もすべて記入してみましょう。
    ※事前に関連書籍を読んでおけば、簡単に項目を列挙できるはずです。
  • <支出の1,2,3位>
    留意すべき支出の大項目は、
    1.子供の教・養育費
    2.車にかかる費用
    3.生命保険
  • <第1位:子供にかかるお金>
    子供にかかる「教・養育費」は私立か公立か、学習塾へ行かせるかどうか等で大きく異なります。夫婦間でも 意見が異なりますので、十分に協議して、そして最後には「えい!やー!」と金額を見込むしかありません。 あまり細かく試算してもキリがありませんので、大学卒業までの22年間/子供1人あたり:教育熱心なら 3,000万円以上、少なく見積もっても1,000万円です(これには子供にかかる衣食住費のすべてが含まれる)。 子供の教・養育費は住宅取得額なみで、家を建てるのと同額レベルの恐るべき支出額です。子供2人以上 いたら、家が建てられるとはとうてい思えなくなってきます。
  • <第2位:車にかかるお金>
    次にお金がかかるのは車。今考慮すべき期間は70歳まで。Aさんの場合現在40歳で70歳まではあと30年ほど。車 は通常10年間乗れれば良いほうです、仮に「(1)新車購入、(2)夫婦2台所有、(3)10年ごとに買い替え」の条件で、 Aさんはこれからの30年の間に単純計算で6台購入入替することになります。中古車は購入金額が低いのですが、 乗れる期間が短くなると考えると中古の恩恵はありません。
    ※中古車の販売価格はうまく設定っされており、単純に乗車できる年月を考えた場合決して得はしません。逆に  損もしないと言えますが、頻繁に買い替えすれば、登録諸費用などの金額がかさみます。中古車のいいところは、  新車だと手が出ないグレードの高い車に乗れることでしょう。その分、乗り続けられる年月は短くなると考えます。
    A:新車1台諸経費込みで平均200万円のとき30年間=6台分で1,200万円
    B:車検「10万円/1台/2年」×「2台」×「30年÷2年毎」=300万円
    C:任意/車両保険は安くみても「2.5万円/1台/1年」×「2台」×「30年」=150万円
    D:タイヤ長くても5年毎に4本交換+夏冬の両タイプとなると
     5万円/4本×2夏冬タイプ×30年÷5年毎=60万円
    E:全合計1,710万円 通常は修理やオイル交換やアクセサリー類で 約2,000万円程度
    これでわかるとおり、車もまた住宅レベルの金額となります。できるだけ、車は1台までにし、また、軽自動車 にして+できるだけ長い年月乗るようにすることです。(Aさんは15年前購入した走行距離20万キロを超えた車 を乗れる限り乗り続けることにしています)
    ※出来るだけ低価格の車を出来るだけ長い期間(10年以上)乗り続けることが大切です。買い換えるタイミング  は (1).老朽化による修理費など車検や消耗品を除く年間維持費が「車両価格の10分の1」を超えるとき、(2).  余裕のある収入に変化したとき。
  • <第3位:命の保障にかかるお金>
    生命保険は満期以降の扱いなど、慎重に金額を算出する必要があるが、まずは単純に60歳まで夫婦2人分合計 月額3万円とすると、
    3万円×12ヶ月×20年=720万円
  • <算出の流れ>
    さてさて・・・、
    A:年収から税金やその他の控除をした月割りの「月収手取り」から
    B:衣食住がメインの「一般月額家計費」を引き
    C:「前述の3項目を月割りした月額」をさらに引く
    D:実際は60歳以降の収入を当てにしないことと
    E:60歳時点である程度の老後の貯えをもていること
    F:さらに子供の結婚資金など考えだすと・・・
    ここまで計算すると絶望的に思えてきます。Aさんのときの試算は2,000万円の借入(返済額は3,000万円近く かかる点に注意)が精一杯。しかし、他の多くの人が破綻せずに、3,000万円以上の土地+家を購入し2,000万円 以上のローンてしてるのを見ると、よくやっているなと関心するばかりです。
    ※上述のごとく大きな支出を試算しておき、そして収入について、夫婦共働き、さらには両親の収入が期待  できるときは、これらを加味して修正していきます。しかし、今の収入や収入の伸びを期待しすぎると、  不測の事態、すなわち病気や事故が発生して収入が減ったときに対処できなくなることを考慮してください。  中古物件を多く見学していくと、ローンが払えなくなったことが原因で手放した物件が結構あるということは  収入予測が途中でくるってしまった人が少なくないということです。
    ※借入額は低めにし、ローン期間は余裕をもって長めにし、節目に繰り上げ返済をすることを薦めます。
  • <経費圧縮を>
    収入の増加が期待できない場合は、支出の圧縮を検討します。前述の項目より、
    A:車台数は極力減らし公共機関を利用。できないなら軽自動車にするなどしてとにかく経費圧縮。 B:生命保険見直し。生命保険の目的の第1は主たる家計を支える人が倒れた時の収入の支え。住宅ローンには、  ローンを払う契約者に癌が発見された時点で、返済が免除される特約付きのものもあるので、これらを考慮  して、生命保険の内容を見直すことができます。また多くの人は、必要以上の保険をかけているようですの でこの機会に見直しを。